はじめに

おばんです!
Yu-daiです!!
今回はPaO2とPaCo2の関係についてまとめていきます!!
その他の血ガスについての基本的な情報はこちらから!

まず前提として、呼吸リハの分野に携わるのなら必須の知識になってくるよ!
その他の分野でも以下の理由で学んでおくべきメリットはあります!!
- PaO2やPaCO2の値を知ることで肺炎やその他の呼吸器疾患の可能性を疑って介入できる
- PaO2やPaCO2の値を知ることで酸素投与量の調整に慎重になれる
- PaO2やPaCO2の値を知ることで呼吸筋疲労に留意しながら負荷量の設定ができる
以上のようなリハビリをする上でも必要な知識を習得することが可能です!!
もちろん、PaO2・PaCO2以外の検査項目による精査が必要ではありますが、
限られた情報の中から様々な可能性を考えて介入することも必要です!

様々な可能性を考える上でも
直接リハビリに関係ない項目でも把握することがリスク管理に重要なんだね!
【結論】PaO2とPaCO2の値から呼吸不全の型・呼吸状態を把握しよう!!

まずは結論から!!
- PaO2
- PaCO2
この2つの数値を知ると…
”呼吸不全”の状態がわかります!!

呼吸不全とはどんなふうに定義されてるんですか?
何らかの原因によって
日本呼吸器学会 ホームページより引用
動脈血中の酸素分圧が60mmHg未満になる病態を呼吸不全と定義しています。
呼吸不全についてまとめると以下のようになります!!
✔︎PaO2が60mmHg未満→身体の臓器に異常をきたす
✔︎短期間での発症→急性呼吸不全
1ヶ月以上続いている→慢性呼吸不全
✔︎病態によりⅠ型呼吸不全、Ⅱ型呼吸不全の二つに分類される

呼吸不全はどのように分類されるんですか?

呼吸不全の分類に使用されるのが
- PaO2
- PaCO2
この2つなんだ!!どっちの型の呼吸不全か数値で明確に判定できるよ!!
PaO2≦60Torr
PaCO2≦45Torr
PaO2≦60Torr
PaCO2>45Torr
ご覧の通り、PaCO2の値が45Torrを境にしてⅠ型とⅡ型に分かれます!!

じゃあ、まずは最低限
PaO2が60Torr、PaCO2が45Torrっていう事を覚えておけばいいんですね?

そうだね!!
もし語呂合わせで覚えたい人は下のサイトの覚え方がおすすめだよ!
いかがだったでしょうか?
これでPaO2とPaCO2の正常値や呼吸不全の分類法、覚え方が分かりましたね!
PaO2とPaCO2の基本的な情報を知りたい方は下にスクロールしてみましょう!!
この記事では、呼吸不全をPaO2とPaCO2の数値で分類できると伝えましたが
呼吸不全の病態は多岐に渡ります。
呼吸不全の型を分類できても呼吸不全の病態についてアセスメントして
病態ごとに介入方針を変更しなければなりません!!
PaO2(動脈血酸素分圧)とは?

日本語では、”動脈血酸素分圧”
”肺胞気酸素分圧”ともいいますね!
PaO2=動脈血酸素分圧
- 血中にどれだけ酸素があるかを表している
(Hbと結合していない酸素というのがPOINT!) - 基準値は80〜100torr
- 一般的に”酸素化”の指標といわれている
測定項目 | 基準値 |
---|---|
PaO2 (動脈血酸素分圧) | >80mmHg |

酸素化が”良い”とか”悪い”とかよく聞きますが、どういう意味なんですか?
PaO2は…
”肺が血液を酸素化する能力の指標=酸素化の指標”
つまり、一般的に”酸素化がよい”と言われる意味としては…
✔︎しっかり肺で酸素を取り込めているね!
✔︎ガス交換が行われているね!

こんな意味合いになるね!!
低酸素血症(PaO260Torr以下)の生理学的機序として
以下のものが挙げられるよ!
- 肺胞低換気
- 換気血流不均衡
- 拡散障害
- シャント etc

呼吸不全といっても病態は様々なんですね…
覚えられるかな…
詳細はまた別記事でまとめていこうと思います!!
PaCO2(動脈血二酸化炭素分圧)とは?

日本語では、”動脈血二酸化炭素分圧”
”肺胞気二酸化炭素分圧”ともいいます!
一般的には身体の酸塩基平衡、つまり”pHの調整”において重要な指標の1つ!
もちろん呼吸状態の評価にも用いられます!!
PaCO2=動脈血二酸化炭素分圧
- 血中にどれだけ二酸化炭素があるかを表している
- 基準値は35〜45torr
- 高過ぎれば肺胞低換気、低過ぎれば過換気状態を示すと言われている
- 身体の酸塩基平衡を規定する因子の一つでもある
測定項目 | 基準値 |
---|---|
PaCO2 (動脈血二酸化炭素分圧) | 35〜45Torr(mmHg) |

呼吸不全の分類だけでなく、酸塩基平衡の規定因子にもなるんですね!
肺胞低換気とはどのような状態なんだろう??
肺胞低換気とは!
ガス交換を十分に行えるほどの肺胞の換気量が得られていない
主な要因はこちら!
✔︎呼吸中枢の抑制
✔︎神経心疾患(重症筋無力症など)
✔︎肺や胸郭の異常
詳細は呼吸不全の記事でまとめていく予定です!!
まとめ
今回はPaO2とPaCO2の関係についてまとめました!!
要約するとこんな感じです!
- PaO2=動脈血酸素分圧=血液中にどれだけ酸素が含まれているか
- PaCO2=動脈血二酸化炭素分圧=血液中にどれだけ二酸化炭素が含まれているか
- PaO2の基準値は80〜100mmHg、呼吸不全のボーダーラインが60mmHg
- PaCO2の基準値は35〜45mmHg、45mmHgを境にⅠ型・II型に分類される
- 呼吸不全の病態は様々なため病態把握のためにはPaO2・PaCO2以外の知識も必要
今回のPaO2やPaCO2以外にも
血ガスには重要な指標がたくさんあるのでしっかり整理していきましょう!!
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