【リハビリで使える!?】頭部MRI:FLAIR画像の見方・読み方を5分でマスター!

頭部MRI:FRAIR画像の見方や読み方を5分でマスター!
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はじめに

Yu-dai

今回は
MRIのFLAIR強調画像について勉強していくよ!

新人
理学療法士

今回もよろしくお願いします!!

その他のMRI画像についてのまとめは
こちらからクリックしてみてください!

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頭部MRI画像とは?MRI画像の種類や特徴について

まずはじめに
頭部MRI(magnetic resonance imaging)から
学んでいきたいと思います!!

MRIは主に脳梗塞の患者などに用いられることが多いですが
CT画像と違って何種類かの画像に分けられています!

何種類かに分かれてるのにも理由が!!
なのでその点も踏まえて紹介していこうと思います。

T1強調画像

T2強調画像

T2*強調画像(T2スター強調画像)

FLAIR強調画像

・ DWI(拡散強調)画像

以上の項目をMRIで確認することが可能です!!
※各項目ごとにまとめた記事を書いたページへ飛べるようリンクしています!
 気になった項目があれば見にいっていてください!!

Yu-dai

今回は”FLAIR強調画像”についてです!!

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頭部MRI:FLAIR画像の見方・読み方

MRI:FRAIR画像の見方・読み方

FLAIR強調画像はよく

脳脊髄液部分を黒くした”T2強調画像”

このようにいわれます

脳室が黒く映るようになるので
脳室周囲の病変が見やすくなります

表に表すとこんな感じです!!

脳脊髄液→黒色

脳実質→濃い灰色(白質:髄質)
          灰色 (灰白質:皮質)

梗塞巣→白色

出血→黒色

新人
理学療法士

基本的には本当にT2強調画像と一緒なんですね!

T1強調画像にも近いように見えますよ?
と思う方もいるかもしれません

もし見分けようと思ったときには…
まず皮質と髄質部分に着目して判断しましょう!!

T1強調画像→皮質の方が濃い

T2強調画像・FRAIR画像→髄質が濃い

T1とT2・FLAIRで比較した時
皮質と髄質の濃さは反転します!
皮質と髄質の色調の特徴が一緒なのは”T2とFLAIR画像”です。

頭部MRI:FLAIR画像の特徴

MRI:FRAIR画像の特徴

さて、次はその特徴についてです!!

FLAIRとは”Fluid Attenuated Inversion Recovery”の略称で

脳脊髄液を抑制した”T2WI”

このことを指しています!!

つまり、
これがT2強調画像との大きな違いでもあり
FRAIR画像が用いられる理由にもなります!!

新人
理学療法士

脳室が黒くなると何が分かるんですか?

Yu-dai

下にまとめたよ!!

MRI:FRAIR画像をリハビリにどう生かしていくか?

まずはFRAIR画像で確認できることを整理しましょう!

FRAIR画像で分かること!!

”脳室近傍”の病変検出

”脳幹部”や”脳表付近”の病変検出

腫瘍と浮腫を分別し腫瘍の範囲の描出

嚢胞性疾患の描出

脱髄性疾患・血管炎・炎症性疾患などの描出

慢性虚血性白質病変の描出

梗塞巣や脱髄巣→高信号

嚢胞性変化が考えられる病巣→低信号

嚢胞周囲や脳室周囲・脳表に接した病巣→高信号

瀬川文徳, 木下真男, 岸林 潤, 他. FLAIR (fluid attenuated inversion recovery) 法MRIの脳疾 患への応用. 脳神経1994; 46: 531-538.
Yu-dai

FRAIR画像を確認することで
これだけの疾患について調べることができるんだよ!!

脳室や脳表との境界は鮮明になったことで
これらに隣接する部位における病変を検出しやすくなっています!

加えて

  • 脳腫瘍
  • 嚢胞性疾患(くも膜嚢胞・松果体嚢胞etc)
  • 脱髄病変(多発性硬化症etc
  • 血管炎
  • 炎症性疾患

これらの疾患の鑑別が可能になります!!
(脳腫瘍以外はなかなか遭遇することは少ないですが、もし担当することがあればFRAIR画像をチェックしてみましょう!)

新人
理学療法士

頭の片隅に置いておいて
同じような症例を担当するようなことがあれば確認してみよう!!

そして二つ目!!

それは、

 慢性虚血性白質病変の同定・範囲の確認が可能

慢性虚血性白質病変とは?

T2強調画像やプロトン密度強調画像で脳室周囲白質や深部・皮質下白質に淡 い高信号病変を呈し、FLAIR画像では明瞭な高信号を呈する。(日本脳ドック学会 脳ドックの新ガイドライン作成委員会編.脳ドックのガイドライン2008 改訂・第 3 版.札幌:響文社;2008より引用)

  • 脳梗塞の発症最大の危険因子の1つ
    (高度大脳白質病変)
  • 大脳白質病変の程度は歩行障害・認知障害・うつ病・感情障害などとの間に関連がある
  • 大脳白質病変の最大の危険因子は高血圧

慢性虚血性白質病変についての詳細は
またの機会に書こうと思いますが…

この慢性虚血性白質病変の範囲が広い方は
病前から認知機能が低下し、

歩行障害や嚥下障害などの
機能低下を認めるような場合が多いです!

認知機能や運動機能などが著しく低下しているような場合なら
たとえ運動麻痺などの原疾患による後遺症が残っていなくても

ADLや動作自立度に影響を与えてしまいます!

慢性虚血性白質病変を確認するメリット

病前からの認知・運動機能や転倒リスクなどを推定できる

つまりそれは、理学療法を介入していく上で
ゴール設定や転帰が変化してしまう可能性があります!

Yu-dai

T1強調画像で脳萎縮を確認するのと同じくらい
介入前の画像の時点で把握していくことが大切だよ!

慢性虚血性白質病変については
またいつかまとめて記事にするつもりですが
すぐ知りたい方は本屋やインターネットで検索してみてください!

まとめ

MRI:FRAIR画像まとめ
Yu-dai

今回はどうだったかな?

新人
理学療法士

FRAIR画像が脳室や脳表近くの梗塞病変に加えて
その他の腫瘍や炎症性疾患などを
鑑別できるのは知らなかったです!

自分でももう少し色々調べて臨床に役立てていきます!

最後までお付き合いいただきありがとうございました!

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理学療法ランキング

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説明などもわかりやすいですし、他の書籍ではあまりカバーされていない
脳幹についての項目も多いのでこれ一冊で十分脳画像について学べますよ!!
(かなり分かりやすく書いていますが、より理解を深めるには自分で深掘りする必要はあります)

この本では実際の障害(運動麻痺・失語etc.)と脳画像が結び付けられているので
脳画像の見方だけではなく、その障害像についても知ることが可能です!!

知識は1つのことを色々なものに結びつけることでより覚えやすくなりますから
脳画像だけではなく、脳機能についても勉強したい方にはこちらをおすすめしたい!!

勉強になった方はシェアしてくれたら嬉しいです!

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